自然環境

久喜の自然環境保全地区

久喜市では、豊かな自然環境を将来の市民に継承していくため、自然的社会的諸条件から見て、自然環境の保全が特に必要な区域を「自然環境保全地区」として指定しました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　久喜市　広報　平成23年11月1日　No.39より
H23.11.30撮影　　正面より　H26.11.6撮影　　新川用水路側より　H26.11.6撮影	①武井家屋敷林保全地区（久喜地区）　2,330㎡　H23.11.30撮影　何とか探し当てて撮影した。こんもりとした森。他にも屋敷林のある家があるが、ここは他を圧倒する広さがある。屋敷に森が付随しているのでなく、森の中に屋敷がある感じだ。久喜市ホームページより ○指定年月日　平成23年8月29日 ○面積　2330平方メートル ○特色　樹林の高木層は、シラカシやケヤキなど、関東平野の屋敷林に多く見られる樹種から構成されていました。植物の確認種数は84種と、小面積で環境の変化が乏しい中、比較的多くの種が確認されました。　鳥類調査では、確認された種は少なかった。しかし、冬季調査時に鳥類の餌資源となるシラカシやスダジイなどのどんぐりが豊富に見られました。鳥類の越冬の場、採餌環境としての適正は高い可能性があります。　昆虫類調査で確認された種は、すべて関東地方の平野部では一般的な種でしたが、調査回数や調査地面積を考慮すると比較的多くの種が確認されました。また、調査地周辺が住宅地や水田など開けた環境である中、小規模ながらもまとまった樹林があることを反映して、樹林環境を好む種が多く確認されたことも特徴的であると考えられます。
	②吉羽天神周辺保全地区（久喜地区）　2,484㎡　天満宮は、周辺にたくさんの木で取り囲まれていて、「社の森」となっている。特に左側はうっそうと茂っており、二つ、看板が立っていた。「ヒヨドリジョウゴ自生地　花8-10月　実10-12月　久喜自然観察クラブ」「センシンソウ　花8-9月　実10-12月　久喜自然観察クラブ」とあった。　ここにはムクロジュ、プラタナスなどの保護樹木もあるという。左の写真　上　天満宮　　　　　　　下　北西側から写す久喜市ホームページより ○指定年月日　平成23年8月29日 ○面積　2484平方メートル ○特色　それぞれ小面積ながら、樹林環境や竹林、1年生植物群落、湿地環境など、さまざまな環境を含みます。　植物相調査では、境内周辺の樹林地でムクノキやシラカシなど樹木類が、空き地ではメヒシバやツユクサ、アキノノゲシなどの1年生植物が、水路や池ではヨシやマコモ、サデクサなどの水辺の植物が優占し、それぞれの環境で異なる相観をもつ群落を形成しています。この結果、合計で136種と比較的多くの確認されたと考えられます。　昆虫類調査では、森林や草原、水辺などそれぞれの環境を好む種がみられ、調査回数や調査地面積を考慮すると比較的多くの種が確認されたといえます。
	③栗橋内池保全地区（栗橋地区）　12,669㎡　　　左の写真　上は内池（2011.11.2撮影）　　　亀が泳いでいた。　　　中央の写真は、内池のヒシ（準絶滅危惧種）（2011.10.10撮影）　　　下の写真は、内池保全地区のすぐ近く、　　　中川の河川敷（2011.11.2撮影）　　　雑草・野草が生い茂っている。　　　『水辺再生100プラン事業（中川・狐塚地区）』の看板が　　　立っている　　　内池や中川河川敷は、自然がいっぱいで、野草、野鳥、　　　トンボなどにとって天国でしょう。久喜市ホームページ　自然環境保全地区調査報告書より１．名称栗橋内池保全地区２．所在地久喜市狐塚１９８、１９９、２００、２０７３．面積１２，６６９㎡４．特色調査地の内池は、旧栗橋町において保護区に指定されていたところです。池内では平成14 年の調査結果から継続して、アサザ、マツモ、ヒシと3 種の重要種が確認されております。アサザとマツモに関しては、それぞれ水面と水中に繁茂しているのが確認されたほか、ヒシについても個体や種子が確認されるなど、これらの重要種が安定した個体群を維持していると考えられます。これらの重要種はいずれも埼玉県のレッドデータブックに記載されている埼玉県の絶滅危惧種であります。このため、内池は県内において絶滅が心配される種の貴重な生育環境として、非常に重要な役割を果たしていると考えられます。また、鳥類調査では、内池の水面で水鳥が多数確認されております。ある一定の規模をもつ止水環境はカモ類を中心とした水鳥の越冬場所として優れているため、同地は水鳥の越冬場所として貴重な環境であると考えられます。今回の調査結果から、平成14 年の調査結果との比較を行なったところ、植生をはじめとする環境に大きな変化は見られず、保護区指定当時から貴重な自然環境が維持されているものと推察されます。
撮影2014.9.8	八甫の森保全地区久喜市ホームページより ○指定年月日　平成25年8月1日 ○面積　4220平方メートル ○特色　樹林は、関東平野でみられる一般的な樹種であるコナラ、ムクノキ、クヌギなどの落葉広葉樹などから構成されています。植物の確認種は168種であり、林の中だけでなく、林の縁に日当たりの良い環境があることで環境の多様性が確認できました。　鳥類調査では、秋季調査時にエゾビタキなどの渡り鳥が確認され、調査地がこれら渡り鳥の休憩場所、中継場所として利用されていることが考えられます。また、猛禽類の食痕が林内で見つかっていることから、周辺環境を含めて猛禽類が利用していることがわかりました。　昆虫類調査では、樹林に依存する種としてジャノメチョウ科などを確認しました。　哺乳類・両生爬虫類調査では確認された種は多くはありませんが、食痕やモグラ塚などの痕跡を確認しました。